宮城県気仙沼港の遠洋まぐろ延縄漁船 勝栄丸 (SHOEIMARU) のブログです。勝倉漁業株式会社が運営する勝栄丸ブログでは、まぐろを取り巻く世界情勢や国内の動き、地域の情報などについてお知らせ致します。

2012年04月18日

TP+1.8m



地盤沈下が著しい気仙沼の嵩上げのレベルが見えてきました。

気仙沼魚市場・海の市前に設置された看板 「基準計画道路高 TP+1.8m」

TPとは、東京湾の平均海面高のことで、TP+1.8mということは海面より1.8mの高さに嵩上げするという意味だそうだ。

看板の赤いラインが見えると思いますが、この高さまで道路の嵩上げを行うらしい。横に立ってみたら丁度腰の位置くらい。かなりの高くなるイメージです。



付近には解体されていく建物と、復旧工事を行って継続使用している建物があります。

現状より1mもの嵩上げが行われた場合に、復旧し再開している建物・会社やお店などが継続使用できるのかどうか・・? 一階部分が使えなくなる可能性もありますね。

1.8が最低ライン。市内にはTP+5mを超える計画の場所もあって、現状より2m以上もの嵩上げになるそうです。排水の勾配なども関係してくるので、街全体がグッと高くなる感じ

民有地の嵩上げに関しては、漁港区域拡大エリアだけが公共事業の予算で対応。他のエリアは道路だけが国の予算で、民有地は自費でとの説明でした。ちょっとこれではねえ・・

嵩上げする費用は国が負担するような仕組みにしないと、どこまでも復旧・復興が遅れていくのではないでしょうか。莫大な工事費用をかけて嵩上げできる人ばかりではないですから。

TP+1.8mの看板が設置されて、感じがつかめたのはいいですが、いろいろな問題が現実化してきて、気仙沼の復旧・復興は、ちょっとどうなるの?って感じています。  

Posted by 勝倉漁業株式会社 at 10:02