宮城県気仙沼港の遠洋まぐろ延縄漁船 勝栄丸 (SHOEIMARU) のブログです。勝倉漁業株式会社が運営する勝栄丸ブログでは、まぐろを取り巻く世界情勢や国内の動き、地域の情報などについてお知らせ致します。

2012年11月20日

大西洋クロマグロが増枠に

 (写真:大西洋クロマグロ)


大西洋海域のまぐろ類の管理など決めるICCAT(大西洋まぐろ類保存国際員会)

日本・米国・カナダ・ブラジル・中国・南アフリカなど、47か国+EU、台湾などが加盟する国際機関です。毎年11月におこなわれるICCAT年次会合。今年は11月19日までの一週間の日程でモロッコ・アガディールで開催されました。

今年はクロマグロの資源評価の年。漁獲枠の見直しの年です。

いったんは資源の乱獲が危惧され、大幅な漁獲枠の削減がなされた大西洋クロマグロですが、ICCATでの管理強化が効果的だったためか、大幅に資源回復したといえる状況になりました。

良好な解析データの基での漁獲枠の見直し。

これまで、削減一方だった大西洋クロマグロの漁獲枠が今回のICCATで初めて増加に転換。総枠12900トンから13400トンへと500トンの増加となりました。(日本は1097.03トンから1139.55トンへ、42.52トンの増加)
西大西洋は1750トンに据え置き。

現在は漁獲枠が大幅に削減されているので、日本の漁業界の自主規制によって北大西洋操業の3分の1の漁船がクロマグロに出漁できていません。

これを一日も早く、出漁全船がクロマグロの操業ができるように、来年以降のさらなる増枠と日本の漁獲枠の大幅増に向けて、引き続き交渉をお願いしたいと思います。

今回の増枠は微増にとどまりました。しかし、これは来年以降の大幅な増枠に向けての第一歩ととらえ、今回のICCATの結果を前向きに評価したいと思います。


水産庁のプレスリリースはこちら⇒ http://www.jfa.maff.go.jp/j/press/kokusai/121120.html  

Posted by 勝倉漁業株式会社 at 10:50