2013年09月24日
記録型電子標識
今日も気仙沼魚市場はかつお船で賑わっています。
そんな中、変わったかつおが水揚げされました。
分かりますでしょうか。
黄色いヒモみたいな物が背中とお尻からでています。
これは味の素株式会社と独立行政法人水産総合研究センター国際水産資源研究所が共同で行っている「太平洋沿岸かつお標識放流共同調査」事業で行われているもので、南西諸島海域から西日本沿岸へのかつおの移動を確認することを目的に、アーカイバルタグ(記録型電子標識)というものを用いて調査を行っています。
2012年2月および4月に与那国島海域で169尾のかつおにこのタグを装着・放流したのだそうです。
このタグは一定時間ごとのかつおの水平位置・水温・水深・体温を1年以上記録できるチップ付きのタグで、これによりかつおの移動経路のみならず、遊泳水深や海域の水温などを把握することが可能で、さらに今後は、これらの記録の分析を進めることによって、かつおの資源量や生態の理解および国際的かつお資源の管理に生かされることが期待されています。
このかつおが気仙沼で採捕されたということはかなり南方から回遊してきているということ。
多くの水産資源の枯渇が叫ばれる中、こういった地道な研究がかつおの持続的利用の一助になってくれることを願ってやみません。(知之)
Posted by 勝倉漁業株式会社 at
10:26