2016年12月17日
今年の〆は本鮪の水揚げで
12月も中旬となって一番の冷え込みかと思われる朝、今年最後の勝栄丸の水揚げが清水港でおこなわれました。 北東大西洋のアイルランド沖漁場で漁獲した今シーズンの本鮪です
大西洋の本鮪はかつては乱獲のため、その資源量を大幅に減らした魚種ですが、ICCATでの厳格な資源管理措置を加盟国が順守することにより急激に資源回復を見せ、漁獲量も増加に転じています
勝栄丸ではここ数年間、ICチップが内蔵されたタグを本鮪の製品に装着する、トレーサビリティ実証事業に協力してました。 ICタグ事業の関係者も水揚げ現場にスタンバイ。 センサーを準備して、マグロ一本ごとに装着されたICデータを読み込む作業。 年々ICチップの完成度が高まってきていますね
そして本船には科学調査のためのオブザーバーが乗船していて、洋上で採取したサンプルも一緒に到着。 マグロの年齢がわかる「耳石」などの入った小袋を水産研究所の担当者が引き取りにきて
今シーズンの本鮪の水揚げでは勝栄丸が日本船でいちばん最初の船なので、水揚げ現場にはたくさんのギャラリーの方々。 大西洋の漁業基地スペイン・ラスパルマス港でなされた封印が、清水港での作業員の手によって解除され、関係者の注目の中で超低温コンテナが開封されます
今シーズンのアイルランド沖本鮪は、昨年よりも一段と脂ののりがよくすごくいいマグロだけれど、いかんせん脂物の相場付きがイマイチなので、全体的な浜相場はちょっとどころじゃなく厳しい状況。 メバチマグロやキハダなどの赤身は年末に来てすごくいい相場付きになっているのにね
考え方を変えていかねばならないのもわかるけれど、あまりにも極端だとついていくのが大変。 来年のマグロの値動きはどうなるのか。 期待と不安が「ハーフハーフ」かな。 乗組員の皆さんが一生懸命に獲ってきてくれたマグロだから、一回一回のマグロの値決めと水揚げは真剣勝負です
Posted by 勝倉漁業株式会社 at
15:01