宮城県気仙沼港の遠洋まぐろ延縄漁船 勝栄丸 (SHOEIMARU) のブログです。勝倉漁業株式会社が運営する勝栄丸ブログでは、まぐろを取り巻く世界情勢や国内の動き、地域の情報などについてお知らせ致します。

2017年01月03日

太平洋クロマグロの資源回復を


平成29年のお正月を迎え、勝栄丸ブログをご覧の皆さんはいかがお過ごしのことでしょうか。 豊洲に移転するはずだった築地市場は今年も築地での初売りという事になり、1月5日はどんなマグロ市況になるのか、これはこれですごく楽しみな事。 勝栄丸ブログでもお伝えできればいいなと思います クラッカー

おめでたいお正月の記事としてはちょっと重いかなと思ったけれど、昨年末からちょっと気にかけていたことがあったので、今日の勝栄丸ブログに書いてみました。 ちょっとだけお付き合いください マイク

大西洋クロマグロはかつての乱獲によりその資源量を大幅に減らした事で、一時はワシントン条約の付属書掲載に向けての動きにまで発展したことは皆さんも記憶にあるかと思います。 そのご大西洋のマグロ漁業管理機関(ICCAT)において、資源回復目標を定め国別漁獲量を大幅に削減し、関係国でしっかりと規則厳守をおこなったところ、劇的にその資源量が回復し、昨今の漁獲枠増につながったという経緯があります。 ミナミマグロ漁業でも同様の管理で資源回復が図られました 船

一方の太平洋クロマグロの資源管理はといえば、日本近海を含む中西部太平洋海域において、クロマグロ資源量が過去最低水準の危機的な状況にあるとの解析結果にもかかわらず、漁獲量の削減や管理が一向に進まず、12月のWCPFCでも日本の姿勢が大きな問題に発展したという報道がありました 新聞

水産庁の調査によれば、長崎県と三重県の漁業においてクロマグロの超過漁獲や過少申告、未報告や隠ぺいなどが発覚し、行政指導をおこなったという報道。 厳しい漁獲制限の歴史を経験してきた我々遠洋マグロ漁業者にとっては、日本沿岸でまだこんなことをやっているのかと半ばあきれてしまう事態 icon08

一番の問題はクロマグロの産卵前の未成熟魚を大量に獲る漁業の存在があるんだと思います。 写真の大西洋クロマグロのよう大きく成長した親魚を決められた数量を守って漁獲していくならまだしも、小さな未成熟のマグロを大量に獲ることを推奨するかのような方向性は間違ってるんじゃないかと思いますね タイ

太平洋クロマグロの現在の資源状況から見て、大幅な漁獲量の削減は避けられず、水産庁は国内漁業の大改革を断行すべき時に来たんだと思います。 法的な措置も必要でしょう。 漁業者一人一人がいい加減な認識ではこの状況は打破できず、自主管理から公的管理への早急な移行も必要だと考えます !

大西洋クロマグロとミナミマグロではこれから漁獲枠の増加が図られる一方で、日本沿岸を含む太平洋クロマグロでは大幅削減や厳格な管理導入に向けての動きが本格化する今年のマグロ業界。 勝栄丸ブログではマグロ漁業を取り巻く環境についてもこれから引き続きお伝えしていこうと思います face01
  

Posted by 勝倉漁業株式会社 at 09:49