宮城県気仙沼港の遠洋まぐろ延縄漁船 勝栄丸 (SHOEIMARU) のブログです。勝倉漁業株式会社が運営する勝栄丸ブログでは、まぐろを取り巻く世界情勢や国内の動き、地域の情報などについてお知らせ致します。

2017年01月22日

ULTRA FREEZER -60℃


世界中の海域で操業する遠洋マグロはえ縄漁船。 その漁獲物の運搬は、操業を行う本船での持ち帰り(独航)形式や、冷凍運搬船や超低温冷凍コンテナなどに転載しての輸送など様々 船

冷凍マグロの転載は海外基地を利用したり、操業する洋上で行ったりと、その時々の状況によっていろいろ。 冷凍マグロの主な市場が日本なので、比較的日本に近い漁場からは本船がそのまま戻るケースが多いけれど、遠い海域での操業となると冷凍運搬船などを使うことが多いですかね 花丸

今年最初の勝栄丸の水揚げでは、大西洋の漁業基地スペイン・ラスパルマス港にて世界最大の海運会社MAERSKの超低温冷凍コンテナを利用させて頂きました。 マイナス60℃で輸送しなければならない冷凍マグロのコンテナ輸送は、MAERSK社のSUPER FREEZERがほぼ独占との認識でいましたが。。。 タイ

先日清水に出張した際に、「ULTRA FREEZER -60℃」なるコンテナを見かけて、なんだこれは!とちょっと調べてみたところ、三栄海運株式会社とCWロジスティック社がおこなっている事業とわかって camera

そのホームページによると・・・ 
CWロジスティックス株式会社(CWL)はCOLDWAVE SYSTEMS LLC(本社米国マサセッチュー州 = 当時、現在は本社米国カリフォルニア州CWS GROUP LLCが承継)が1999年に開発したドライアイスを冷媒に使用しマイナス60度以下に保冷できる超低温コンテナを運用し、主にアジア地域で冷凍サシミマグロを輸送する営業活動を行うために2004年に設立されました。 CWLは超低温コンテナ輸送に特化したフォワーダーとして位置づけされています。

また、CWLは2009年に機械式の超低温コンテナ(ウルトラフリーザーと呼ぶ)を導入し、ドライアイスコンテナとの併用を始め、ドライアイスコンテナが利用できない地域でも対応できるようにしました。 2009年6月、韓国のコンテナ船会社興亜海運運航の「M/V "HEUNG-A TOKYO"」により、韓国から輸入されたマグロの輸送に同コンテナが横浜港で始めて荷揚げされて以来、順調にシェアを伸ばしています。 このコンテナは、エースエンジニアリング(韓国)がサーモキング(米国)の冷凍機を取り付け、開発したものです。 その後CWLはドライアイス式からウルトラフリーザーへの切り替えを進め、2015年4月にすべてのドライアイス式コンテナをオーナーへ返却しました。 CWLは2015年7月現在、ウルトラフリーザーを115本(110 x 40ft + 5 x 20ft)を運用しています。 今後、台湾をやその他アジア諸国を中心に運用エリアを拡大していく方針です。

との事。 そういえば、コールドウェーブっていうドライアイスを冷媒にした冷凍コンテナが昔あったっけと思い出して。 そのコンテナを改良して現在に至るんですね。 清水の関係者の話だと、外貨のマグロではちょくちょく利用されているのを見ますよっていう事なので、徐々に利用者が拡大しているんでしょう。 これからの冷凍マグロの輸送に使えるのかどうなのか、もう少し調べてみたいと思います face02

ULTRA FREEZER の情報は → http://www.saneitk.co.jp/kaisyaannai/eigyou.html#005
  

Posted by 勝倉漁業株式会社 at 10:14