宮城県気仙沼港の遠洋まぐろ延縄漁船 勝栄丸 (SHOEIMARU) のブログです。勝倉漁業株式会社が運営する勝栄丸ブログでは、まぐろを取り巻く世界情勢や国内の動き、地域の情報などについてお知らせ致します。

2017年07月30日

オブザーバー事業の説明会


東京や静岡への出張から気仙沼に戻って、このところ毎日会議が続いています。 気仙沼魚市場の会議室を会場にして、マグロ船に乗船して行われているオブザーバー事業の説明会が開催されました タイ

水産庁や海外漁業協力財団、そして関係会社の方々による事業説明のプレゼンテーション。 パワーポイント資料を使って、事業の概要や目的、これからの課題、そしていままでの調査でえられたデータを集計しての実績報告など。 知っている事もあったけれど、結構勉強になった説明会でした 船

かつお・まぐろ漁業を管理する各水域の漁業管理機関では、科学調査目的のオブザーバーが乗船する比率が設定されていて、各国代表の合意した数字を達成すべく国によるオブザーバーの乗船計画が策定され、これまで漁船側はそのオブザーバーの受け入れに全面的に協力してきました キラキラ

国際機関での合意に基づいた水産庁による科学オブザーバー事業ですが、実は国の予算で全てがまかなわれているわけではなく、業界負担分が存在しているんです。 場合によっては漁船側の操業を監視する立場の監視員の費用を漁船側も負担する構造になっているのは、どう考えても納得できません icon08

まぐろの科学的調査のための重要な調査っていうのは理解しますが、私たちが負担すべき費用ではないのは誰が見ても明らか。 予算確保できない分は業界に負担させればいいっていう安易な考え方がこれまでも各所で見られてきたように思います。 水産庁にはオブザーバー事業の全額国費での実施をお願いしたいと思います。 この件については会議の席上でも水産庁からの出席者に強く要望しました マイク

そしてマグロ延縄漁での海鳥などの混獲が大きな問題になっていて、その規制は各水域で強まりつつあります。 まぐろ延縄漁で偶発的に釣り針にかかる海鳥などを避けるための取組みは行われてはいるものの、革新的な実効性のある新たな混獲回避措置の開発は必須条件。 守りから攻めに転じる一手を業界全体で考え、開発していかなければならないのではないでしょうか 親指

毎年日本各地で行われているオブザーバー事業の説明会。 今回は気仙沼での開催となりましたが、また来年も気仙沼での開催を望みます。 そして今年より一歩でも進んだ研究成果を期待しています face06
  

Posted by 勝倉漁業株式会社 at 10:34