2014年02月16日
ICタグはいいけれど・・・
今週清水でおこなった北大西洋クロマグロの水揚げにあわせ、試験的にマグロに装着したICタグの確認テストが行われました。 水産庁やOPRTそしてICタグ作製の業者の方など、たくさんのギャラリーが水揚げ現場を囲んでいます
これまでのプラスチックタグに変わり、ICカードが内蔵された新しいタグ。 洋上でのタグ装着時にGPSデータがICタグに記録され、マグロと共に輸送。 日本の冷蔵庫で読み取られる仕組み
機械的なものなのですべてうまくいくわけではありませんでしたが、トレーサビリティーの確保のためには今後必要となってくる技術なんだと思います。 水揚げの時、ICタグに触らなくても自動的にセンサーでデータが読み取られて、パソコンに転送されるんだから、すごいですね。 まさにETCのマグロ版っていう感じがしました
こういった新しい取り組みは、常に日本が率先して行う事の多いマグロを巡る国際環境。 ミナミマグロの管理でもプラスチックタグを使って、一本一本厳格に管理されていて、日本での水揚げの時にも水産庁職員が立ち会って確認するので、日本船に関しては完璧な管理が導入されています
しかし一方、外国船や豪州の蓄養まぐろに関してはまだまだ不透明なところが多いと思わざるをえません。 昨年10月のミナミマグロ保存委員会(CCSBT)でも、豪州の蓄養まぐろに導入される予定だったステレオビデオカメラによる漁獲量管理システムが不可解な理由によって延期となり、豪州のミナミマグロ漁獲量の正確な把握が先延ばしされたのは皆さんにもお伝えしたこと
今回清水で聞いた話によると、韓国船が漁獲したミナミマグロについて、国別漁獲枠に相当する分は日本に輸出するけれど、それ以外の漁獲超過した分については韓国に持ち帰り自国での消費に廻るとか・・・ 本当でしょうか。 これが事実だとすれば、とんでもないこと。 この前のインドネシアで現地船がミナミマグロを水揚げしていたことなども含め、日本以外での水際のチェックも必要だと思います
日本が率先して漁獲・資源管理を進めていくのはいいけれど、気が付いたら日本だけが大きく先を行っていたということにならないようにお願いしたいですね。 私たち日本の漁船が資源管理をきっちりやっても、日本以外が好き放題やってしまったら、せっかくの資源回復に水を差す事態になりかねませんから
ちょと長くなってしまいましたが、今回のICタグのテストに協力して感じたことをお伝えしました
Posted by 勝倉漁業株式会社 at 10:47