宮城県気仙沼港の遠洋まぐろ延縄漁船 勝栄丸 (SHOEIMARU) のブログです。勝倉漁業株式会社が運営する勝栄丸ブログでは、まぐろを取り巻く世界情勢や国内の動き、地域の情報などについてお知らせ致します。

2016年05月28日

183佐賀明神丸の火災見舞い

183佐賀明神丸の火災見舞い
カツオ一本釣漁船・183佐賀明神丸の火災事故の一報を受け、乗組員の皆さんを見舞うため静岡県下田港に向かいました。 気仙沼から東京・熱海経由にて約7時間。 到着する頃には辺りはもう真っ暗に train_a03

一足先に出発していた勝倉漁業の営業部長と合流し、宿舎となっているホテルに向かいます。 ロビーに到着すると本船の船頭さんや船長・機関長さんの姿が。 全員無事で本当によかったです icon12

しばらくすると明神水産の社長さんご夫妻、そして船頭さんの奥さんが到着。 聞けば羽田空港が大韓航空機の事故の影響で着陸できずに関西空港に着陸したそうで、さっそく船頭さん他幹部船員の方々から、事故当時の様子について社長さんと共にお聞きすることができました マイク

深夜0時頃、ワッチ以外の船員が寝静まっている船内に突然「ボンッ」っていう機関場からの音。 そしてみるみる火の手が上がって、白い煙が船内に充満しはじめ、ワッチ船員の大騒ぎに船員たちが気付いて緊急避難開始。 急いで消火を試みるもすでに難しい状況に。 総勢で救命いかだを投下したり、浮きとなるフェンダーを海中に投げ入れたり、それと同時にブリッジからは海上保安庁への救助要請など。 すると発電機が止まって船内が真っ暗闇になって、わずか10分ほどで操舵室にまで火の手が。。。 汗

その間、火災に気づかずに寝ている船員のドアを叩き起こして避難させ、救難信号の発信機を持っていかだに飛び移り、船員数の確認をおこなう幹部船員。 泳げない船員もいて死を覚悟しての海へのダイブだったそうです。 さらには、命からがら避難した救命いかだが火災の風下になったため、火災の黒煙がもろにいかだを囲み、息苦しさから死の恐怖を覚えたとも話していました !

表面上は明るく話す船員達も、無事生還の緊張状態が続いていて、全員無事の安堵感と共に、疲労感と船を失ったショックが表情にも表れていました。 事故当時の緊迫感がこちらまで伝わってきました 船

全国屈指の水揚げを毎年重ねている183佐賀明神丸さんの今回の火災事故は本当に残念でなりません。 関係者の皆さま方に対し、改めまして心よりお見舞い申し上げます。 これから事故処理や乗組員の処遇などたいへんな状況が続くと思いますが、どうか代船建造などにより本船のカツオ漁再開が早期に実現されますように、これからも全力で応援していきたと思います タイ

事情聴取のために下田港に残る幹部船員。 ほかの船員はそれぞれの故郷への帰路につきました。 肉体的・精神的なダメージは相当なものだと思います。 とりあえずはゆっくりと静養してほしいです 涙

Posted by 勝倉漁業株式会社 at 15:07

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