宮城県気仙沼港の遠洋まぐろ延縄漁船 勝栄丸 (SHOEIMARU) のブログです。勝倉漁業株式会社が運営する勝栄丸ブログでは、まぐろを取り巻く世界情勢や国内の動き、地域の情報などについてお知らせ致します。

2016年10月14日

第23回CCSBTでミナミマグロ増枠合意!

第23回CCSBTでミナミマグロ増枠合意!
台湾・高雄で行われたミナミマグロ保存委員会(CCSBT)の年次会合の4日間の日程がすべて終了となりました。 会議の内容について、決定するまで表に出すことができませんでしたが、今日の勝栄丸ブログでは、結果とともに議論の印象などについてもお伝えしていきたいと思います 花丸

今回のCCSBTで最大のテーマであった2018年~2020年の3年間のミナミマグロの漁獲枠とその国別配分について。 これまで我慢に我慢を重ねてきた日本の漁獲量ですが、昨年・今年の4737トンから1380トン増加させ6117トンとすることを決定。 他国の漁獲可能量は、豪州が6165トン、New Zealandが1088トン、韓国と台湾が1240.5トン、EUが11トン、インドネシアが1023トン、そして新規加盟の南アフリカを450トンとすることが合意されました。 ミナミマグロの資源回復に合わせての漁獲量改定です クラッカー

ミナミマグロ漁場の沿岸国、インドネシアと南アフリカへの漁獲枠配分をめぐって、最後の最後まで議論が紛糾。 両国に配慮した日本の提案を各国が受け入れて最終的に決着となりました 汗

議論の中で、CCSBT非加盟国によるミナミマグロ漁業の存在も明らかになって、その予防的措置もとられた今回の内容。 中国船による流し網操業など、いわゆるIUU漁船による資源へのダメージに対し、今後関係国が協力して真剣に対処し、最小化を目指して対応していかなければなりませんね ムカ

これまでCCSBT加盟国がミナミマグロ資源を利用しながら回復させていくという取組みの効果があって、今回大きく漁獲枠を増やす決定がおこなえたことは、CCSBTによる管理の方向性が正しかったことが証明された形なんだと思います。 いったんは大きく漁獲枠を減らした日本が、元の水準を上回る数量まで回復でき、我々の悲願を達成できたことは、ほぼ満足できる結果に終えられたのではないかと思います タイ

でも、ミナミマグロ漁業をめぐる諸問題がすべて解決されたわけではなく、豪州の蓄養漁業における過剰漁獲の疑惑は何も進展せず、蓄養期間中の成長率の解明もまたまた先送りとなってしまいました。 さらに豪州の遊漁による漁獲量の把握はまったくなされず、2018年に向けての課題は山積です ブック

延縄漁業で偶発的に混獲される海鳥に対する規制強化の動きがさらに強まった印象を受けますね。 この問題は延縄漁業界全体の問題としてしっかり対策を練っていかなければならないと思います。 海鳥やサメ類などの規制強化の動きは、CCSBTだけではなく他のRFMO'sでも顕著になってきましたから 船

高雄でのCCSBT会合に出席された政府代表と水産庁の方々、外務省や経産省、国際水研の皆さま、そして業界団体や漁業者の皆さんには、ほんとうにお疲れさまでした。 これから日本に帰って様々な会合等にてCCSBT結果報告をおこなう事になろうかと思いますが、その際もどうぞ宜しくお願い致します face02

第23回CCSBT水産庁報道資料 → http://www.jfa.maff.go.jp/j/press/kokusai/161013.html

Posted by 勝倉漁業株式会社 at 02:18

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