台風19号通過後の気仙沼魚市場

勝倉漁業株式会社

2019年10月16日 09:25


超大型の台風19号が通過して、連休明けでの今週が始まりました。 きのうは3隻のカツオ船が入港し僅かに3.5トンだけの水揚げにとどまり、きょうはカツオの入荷がまったくない静かな朝です

昨日入港した83佐賀明神丸の船頭さんなどにお話を聞くと、三陸沖の水温が台風前と比べて一気に2~3℃低くなって、カツオが回遊する水温じゃなくなってきたので、各船ともに沖合の東経150度付近での魚群探索での操業となっているそうで、本船も沖の漁場に向かう可能性が高いとの事でした

そしてカツオ船の皆さんの一番の悩み事といえば活餌の供給量が少なくて十分な餌を確保できない事。 一本釣り漁船になくてはならない活餌なので、この問題は今季これからのカツオ船の操業継続を左右しかねない。 すでに操業を切り上げたり、南の海域に漁場を移したりする船もでてきました


その一方で、道東水域での旋網船によるイワシの漁獲が順調で、気仙沼港にも連日300トンを超す数量が水揚げとなっています。 一日で150トン以上、200トンもの漁獲があるのですから、今年のイワシは大漁です。 単価は1㎏あたり60円ほどと、他港に比べて高いことが漁船を呼び込むのでしょう

私たち遠洋まぐろ船での延縄漁の餌としては100gより大きなサイズで120~130gくらいのイワシを使っていますが、いま気仙沼港に水揚げされているものは60g前後のほんと小さなサイズのイワシ

もう少し大きなサイズであればいいのになあと思いつつ水揚げ現場をあとにしました。 この小さなサイズのイワシでもこれはこれで需要があって、脂のりもまずまずのとのことで、食べてもかなり美味いのは確か。 市内の飲食店などで、機会があれば私もいちど食べてみたいなあと思います

活餌の確保が不透明ななか沖合での操業を懸命に続けるカツオ船。 10月後半が勝負どこですね