2016年02月01日
カツオフォーラムin気仙沼

日本中のカツオに関係する人たちが一堂に会し、カツオの資源問題や流通そしてこれからのカツオ漁業などについて話し合う、カツオフォーラムin気仙沼が開催され出席してきました。 今回で第6回目となるこのフォーラムには、日本全国から200名を超える出席者で用意された席は満杯状態でした。 カツオへの関心の高さがうかがえますね

オープニングアトラクションは気仙沼の唐桑鮪立大漁唄込保存会による勇壮な唄い。 昭和53年に無形文化財に指定されたこの地方に伝わる伝統的なもので、フォーラムのオープニングにふさわしい企画

講師を務められた東北大学の川島先生によると、大漁唄込っていうものは昔はカツオの漁獲量をいち早く浜に知らせるための合図だったそうで、こういう説明をお聞きするとなるほどなあって思います。 保存会の皆さんによるこの勇壮な唄込を聞きながら、今年の大漁を予感させてくれるようなすごく縁起のいい感じがして、こういう伝統的なものは大事にしなければと思いますね

川島先生のお話しに続いては、水産庁神谷参事官による「世界のカツオ資源・生産・消費~中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)におけるカツオをめぐる議論~」についての講演。 カツオの最大漁場である中西部太平洋で世界のカツオ漁がどのようになっているか、改めて詳しく勉強することができました

そしてその後には、「危機的なカツオをめぐる諸情勢、今、求められるもの」というテーマでのパネルディスカッション。 遠洋・近海のカツオ一本釣り、海外巻き網、近海の北部巻き網の業界代表、そして気仙沼の水産関係者がパネラーとなって、国水研の宮原理事長さんがコーディネーターを務められました

カツオの資源問題、海外の巻き網船の急増による大量漁獲、島嶼国が導入を進めるVDSの問題、漁船の老朽化対策・代船建造、乗組員の高齢化対策、カツオの販売促進などなど

カツオをめぐりたくさんの問題が山積していますが、こういうフォーラムを通じて日本の関係者が知恵を出し合って一致団結して大きな声をあげていく事が諸課題の解決には大切な事のように思えます

今回のフォーラムで決議された宣言文は、会場に駆け付けた森山農水大臣に直接手渡されました。 このカツオフォーラムが日本のカツオ産業をさらに盛り上げていくことに繋がればいいと思いますね

カツオフォーラムin気仙沼に参加されたたくさんの皆さま。 これからも宜しくお願い致します

Posted by 勝倉漁業株式会社 at
10:13