宮城県気仙沼港の遠洋まぐろ延縄漁船 勝栄丸 (SHOEIMARU) のブログです。勝倉漁業株式会社が運営する勝栄丸ブログでは、まぐろを取り巻く世界情勢や国内の動き、地域の情報などについてお知らせ致します。

2016年09月21日

大荒れの情報管理システム説明会


現在、遠洋まぐろ延縄漁業でおこなっている各船からの漁獲報告を電子化する取り組みが水産庁で進められていて、その情報管理システムの説明会が日かつ漁協の会議室でおこなわれました タイ

全ての漁業者・遠洋まぐろ漁船が対象となるだけに、会場には全国からたくさんの関係漁業者が集まって、用意された席はほぼいっぱいに。 新しいシステムへの関心の高さがうかがえます camera

これまでの漁獲成績報告書は、漁業者による所定様式への入力あるいは手書きにより水産庁へ提出され、そのご国際水研によってデータ入力されるという行程になっていました。 この行程を迅速化するために、漁船や漁業者が入力した電子データをインターネット経由で直接提出できるようにするもの icon12

いま洋上の現場では運搬船などに乗船する国際機関のオブザーバーのチェックが厳しくなっていて、漁船側でもこれまでにも増しての透明性が求められているのも事実。 それに対応してのシステム変更への動きだけれど、ちょっと待ってよっていう内容だったので、出席の皆さんからシステムの方向性や運用に関しての意見が続出。 予想されたことだけど、大荒れの説明会になってしまいました ムカ

各まぐろ船が水産庁の求めに応じて真摯に対応してきた漁獲報告。 今回提案のあったシステムは、確かに国際水研や水産庁の作業負担を大幅に軽減させデータ集計が迅速化する一方、漁船や漁業者の作業負担を大幅に増加させるだけではなく、陸上の通信環境とは大きく違う船舶での衛星通信環境をよく理解していないのではないかと首をかしげてしまうものでした 汗

水産庁が大きな予算をこのシステムに投下して、みずほ情報総研と一緒に開発してきたのはわかるけど、もっと利用者にも配慮した方向性でシステム開発をしてほしかったなあと思いますね。 確か以前、この電子ログブックを開発するにあたり私たちの意見を伺いたいとして、東京で意見交換会を行いましたね マイク

その時には、今回皆さんから出た多くの意見と同様の方向性を示したはずなのに、新しいシステムにまったく反映されていなかったのは残念。 このシステムを11月からの開始っていうのはどう考えても無理だと思います。 ICCAT年次会合での説明・アリバイづくりっていう意味合いもあったのかな 船

これからでも遅くないので、漁船側や漁業会社の作業負担軽減、陸船間の情報共有、オブザーバーへの対応、衛星通信事情やコスト抑制などを考慮し、システムを全面的に見直してほしいですね。 次回は、もっとシンプルで軽いシステムの提案を期待しています face06
  

Posted by 勝倉漁業株式会社 at 07:55